スマホと一眼カメラの比較、シリーズ第3回目
今回は、多くの人が感じるスマホカメラの不満、暗いところでキレイに撮れない理由を詳しく説明していきたいと思います
そして、夜景をキレイに撮るならやっぱりスマホじゃなくてカメラ!買おうぜって話に巧みに繋げ、このページを読み終えたあなたの手元には気が付けばカメラがっ(自腹)
そんなコワいページへようこそ
なお、明るさとカメラの関係の話中心なので、いきなりこのページを読んでもある程度理解して貰えるように書いてるつもりです
でも、一応シリーズ物なので1回目と2回目の記事をサクッと確認しておく方がオススメですよ
特に第1回目の最後の方、ノイズとブレについての部分は結構内容カブッてますので
第1回目 スマホとミラーレスの画質の差はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
第2回目スマホとミラーレスの撮れる範囲の差はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone2/
意外と知らない日常の明るさ
雨や曇りの日って薄暗くてイヤんなっちゃう
さてさて、そんなあなたに質問です
雨や曇りの日と、あなたの部屋、どっちが明るいと思います?
カメラ趣味の人でも無ければあんまり意識することないと思いますけど、第1回目でもお伝えした通り、カメラは光を記録する装置
撮影を行う場所の光量とは切っても切れない関係にあります
どういうことかというと、カメラの性能が低くても十分な光量があれば、キレイに撮れます
逆に言えば、光量が不足していれば、足りない分はカメラの性能でカバーするしかない ⇒ 光が足らないと、カメラにとって厳しいシチュエーションになるということです
なので、快晴の昼間や夜景、喫茶店や居酒屋、普段の家の中など、それぞれの光量が分かれば、状況に応じてカメラ性能がどれくらい必要なのかも簡単に理解できるようになるわけですね
でも、そんなこと言われても普段の光量なんて全然ピンとこないですよね?
というわけで、なんとかしてよ~、ド〇〇もーん
はーい、照度計ぃぃいいいっー!!
その名の通り明るさを測る計測器です
ドラ〇ンボールのスカ〇ターみたいに明るさを数値化してくれるんですよ。え~なにそれ~チョー便利~
私は音響の趣味もあるので、これの音バージョンである騒音計も持ってるんですが、人間の感覚ってクッソ適当なので、趣味にこだわりだすと計測器は必須
ある一線を超えた人はなんらかの計測器を持ってると思います
オールドレンズにハマってる人の中にはガイガーカウンター(放射線測定器)持ってる人もいますからね
ミラーレスの違った魅力。オールドレンズについてはこちら↓
https://korokorocam.com/oldlens/
なので、周りにもそんな人が居たとしても、えぇ?気持ち悪っ、とか言ってはいけないし、変人扱いしてもいけないよ。傷つくからさ
欲しい人そんないないと思うけど、照度計こんなんね↓
室内の明るさ
さっそく、試しに照度を測ってみましょう。ちなみに、照度の単位はLx(ルクス)です
一般的な室内はだいたい150~250Lx程度です
上の写真は私の家の一室。測る位置で変わりますが、172.5Lxとまぁそんなもんですよね
ちなみに、ショッピングモールや大型家電量販店はもっと明るいと感じません?
その感覚は正解で、商品がキレイに見えるようにだいたい500~1000Lx程度に調整されています
屋外の明るさ
じゃあ、雨の日の外は?って話ですが、雨が降っててどんよりって言葉がふさわしい状況でこんな感じです↓
125.9Lxかぁ~、室内よりちょっと暗い程度なんだな~、と思ったそこのあなた。違います、残念、ブブーッ
よく見ると、×100の文字が点灯してますよね?正解は、室内の50倍くらいの明るさ、12590Lxです
勇気と冒険の少年アニメもびっくりのインフレ感ですが、昼間の外は室内とは比べ物にならないほど明るいんですよ
ちなみに、快晴の外だと約10万Lxと雨の日よりさらに10倍くらい明るくなります。実に室内の500倍の明るさですね
逆に夜間は、光源との距離や状況によって幅が広すぎるので一概に言えませんが、明るい繁華街でも街灯の真下でも無ければ5~30Lx程度ですし、一般的な住宅街では5Lx以下、月あかりだけの暗いところだと楽に1Lxを切ります
夜なので当たり前ですが、相当暗いですよね。場面によっては室内の200分の1もありません
参考までですが、大都会名古屋駅周辺でも、歩道や交差点では5~20Lx程度しかありません。えぇ、測ってきたので間違い無いです
というわけで、光量は状況によって大幅に変化するんですね
実際の明るさの差、感覚とズレが大きい人も多いと思います
要するに、これは光に限らないんですけど、残念ながら人間の感覚って本当曖昧で、全くアテにならないんです
光を沢山取り込めるカメラ=暗闇に強いカメラ
さて、照度について理解していただいたところで、話をカメラに戻します
光量が少ないのは、カメラにとっては厳しい状況であるということは既にお話しましたね?
では、実際に光量が少ないと写真にどんな影響が出るの?スマホとミラーレスでどれくらい違うの?ってところに話をすすめていきましょう
繰り返しになりますけど、カメラは光を記録する装置です
記録するための光が足りないとノイズが発生してしまい、画質が著しく劣化します
ノイズって何?ってことに関しては、内容が第1回目の説明と重複するので今回は省略します
まぁ、細かいことは抜きにして、光が足りていない場所で撮るほど画質が悪くなるってことだけ理解して貰えれば十分です
【第1回】ノイズや画質全般についての詳しい説明はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
じゃあ、どれくらいの暗さから画質の劣化が目立ち始めるの?って話なんですが、これはカメラの性能次第で、取り込める光の量にほぼ比例します
例えば、200Lxの室内までキレイに撮れるカメラがあるとしますよね?
そのカメラより2倍多くの光を取り込めるカメラなら、半分の明るさでも光量が足りるので、100Lxの場所までキレイに撮れる、そういうことです
シンプルですね
では、この2つのカメラで室内の2倍明るい400Lxの場所で撮影したらどうなんの?
答えは、どっちのカメラでも光量が十分あるので、パッと見てノイズの差が分からない程度にどちらもキレイに撮れるっていう結果になります
そうなんです、写真を撮影するとき、光は最も重要と言えるほど大事な要素なのです
さて、言葉だけだとイマイチ分かりづらいと思うので、理解を深めるためにこの2枚の写真をご覧ください。第2回の画角の説明でも使用した写真です
ただ、片方は今年発売されたばかりのミラーレス機であるSONYのα6400で撮影した写真、もう一方は2015年冬モデルのSONY Xperia Z5、4年前のスマホで撮影した写真です
先に断っておきますが、どっちがスマホで撮った写真か分かりますか?最近のスマホは凄いでしょ?のコーナーではありません
どこかで見覚えのあるこういう企画、第1回目の画質の話と先ほどの光量の説明を理解すれば、この比較がいかにナンセンス、日本語で言えば無意味であるかを説明することができます
ピンと来ていない人も多いと思うので、詳しく解説していきますね
まず、写真をパッと見たときの分かりやすい画質の差として、編集や設定でいじれる明るさや色味、鮮やかさと、編集や設定では対応できない解像度やボケ、ブレにノイズ量があると第1回でお話ししました
まず、今回の2枚は編集や設定でいじれる部分の画質に関しては、多少の差はありますが、優劣がつかないよう既に合わせてあります
次に、編集や設定で対応できない4つの項目のうち、解像度、ボケ、ブレの3つについて
第1回目で説明した通り、圧縮されたブログ上の写真からは解像度の違いは判別できません
【第1回】ノイズや解像度の詳しい説明、まだ見てない人はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
そして、今回のこの2枚はボケを取り入れた写真ではありませんし、ブレてもいません
はい、その通りでございます
というわけで、残る要素はノイズだけになるんですが、見ての通りメッチャ晴れてる写真です。いっけぇ、ピカ〇ュウ!100000Lxだ!!
というわけで、こんだけ明るければ光を取り込むのが苦手なスマホでも、十分な光量を取り込めちゃいます
当然、こんだけ明るいとノイズもほぼ出ません
要するに、スマホで十分対応できる明るい場所での写真なんです、これ
まさに、先ほど例に出した2つのカメラどちらも光が十分にある状態での比較なわけで、ブログ上で差が出る画質の要素を全て潰した状態と言えます
というわけで、この写真からスマホかミラーレスか、判別できると思う方がおかしいんですよね
第1回の際もお話ししましたが、機材は適材適所です
条件さえ整っていれば、スマホでも十分にキレイな写真が撮れるのは間違いありません
ただ、第2回でお話しした画角と同様に、ミラーレスや一眼レフに比べるてスマホはキレイに撮影できる明るさの範囲が狭いっていうだけの話なのです
【第2回】画角についてのお話はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone2/
ていうかですね、ちょっとぶっちゃけますけどね、iPhoneのカメラを褒めるとき、iPhoneに不利な状況で撮ったりしないんですよ
なので、「iPhoneが一眼並になった」系の記事は、初心者だましの半分詐欺みたいなもんですよ、あんなもん。ぺっ、ぺっ
ちなみに、上がミラーレスで撮った写真で下がスマホで撮った写真だったりします
実践!暗所撮影!!
さて、少し毒を吐いたところでようやく本題です
実際に具体的なシチュエーションを用意して、スマホとミラーレスでどれくらい差が付くのか見ていきましょう
今回使うスマホは、先ほどの4年前のモデルのXperia Z5だけじゃなく、まだまだ使用者も多そうな2年前のモデルのiPhone8も用意しました
Xperia Z5はiPhone6sと同じ世代ですが、本当にスマホのカメラって進化してるの?ってのも合わせて見ていきましょう
一方のミラーレスは、SONYのフルサイズ機を使用しています。ちなみに、レンズはF1.8の単焦点です
フルサイズ?F1.8??って人のために簡単に言うと、ミラーレスの中でも暗いところに強い組み合わせでの参戦ってことです
それではさっそく、いってみよー
1. 約10Lx
まず、照度約10Lxでの撮影。繁華街の夜や薄暗いバー程度の明るさですね
ちょっとムーディーで良い雰囲気。一応、本は読める程度の暗さです
ちなみに、ミラーレスが有利にならないようにシャッター速度をスマホに合わせ、スマホもミラーレスもブレないよう固定して撮影しています
カメラの設定をいじると、細かく設定できるミラーレスが断然有利になってしまうので、スマホの土俵での勝負です
また、ノイズ以外であまり差が出ないように全て編集で色味や明るさを合わせています
ただ、ボケなんですけど、暗いところでキレイに撮れる設定=ボケる設定なんですよね
なので、ミラーレスはガッツリボケてますが、そこはご了承ください
明らかに3枚目がボケてるのでミラーレスなのがバレバレだと思いますが、あと2枚どっちがどっちか分かります?
個人的には、思ったよりスマホ頑張ってるなって印象ですが、第1回の説明の通り、この状況だとスマホのカメラはなんとか光を集めようと必死で、光を取り込む時間を勝手が相当長い状態になっています
ちゃんとカメラを保持していないと手ブレしますし、動いているものはまず間違いなくブレるレベル
画質云々以前に撮影に慣れていない人がブレさせずにキレイに撮るのは厳しいかも
あとでまた触れますが、細かい説明は第1回目を参照して頂ければ
【第1回】ノイズやブレ、画質全般についての詳しい説明はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
というわけで、画質を細かく見ていきましょう
拡大するとさすがにスマホは画質の劣化が目立ちます
ちなみにこれ、編集で色と明るさを合わせていると言いましたが、iPhone8は編集してません
Xperia Z5とミラーレスの写真をiPhone8の色合いと明るさに寄せています
ぶっちゃけ、色と明るさを揃えてしまうと、4年前のスマホも2年前のスマホも正直変わらんでしょ?上と下、どっちがiPhone8か分かりますか?
各スマホメーカーはカメラ性能の向上を毎回アピールしていますけど、全自動での色合いや明るさ調整は、確かに人がキレイに感じるような設定になっていってます
ですが、あとから編集でどうにもならない部分のいわゆるカメラ性能はあんま変わっていないのが正直なところ
カメラの性能にはどうしてもサイズという物理の壁があるので、スマホの大きさや厚みを考えると、どうしようもないんでしょうね
言い忘れましたが、拡大前の写真も拡大後の写真も一番上がXperia Z5で真ん中がiPhone8です
細かく見ると、Xperia Z5はノイズ除去処理を大きくかける設定のようで、iPhoneよりもノイズは少なく見えるものの、文字がぼやけてしまっています
一方、iPhone8は、ノイズ除去は抑えめで文字のぼやけは少なめですが、ノイズが目立ちます
正直、メーカーの姿勢によるノイズ除去の程度の差はあるものの、画質的には五十歩百歩
個人的にはiPhone8の処理の仕方の方が好きですが、残念ながらどっちも劣化が目に見えて、キレイな画質とは言い難いですね
一方ミラーレスですが、ノイズもほぼ発生していませんし、文字もクッキリハッキリと見えます
ちなみに、上の写真はパソコンの画面で比較するのに丁度良いくらいに拡大しています
スマホでこの記事を読んでる方、すみませんが小さい画面だとわかりにくいので、拡大を駆使して比べてくださいね
2. さっきの1/20の明るさ 約0.5Lx
じゃあ、次はもっと状況を悪化させてみましょう
皆さんは、寝るときに豆電球は付ける派ですか?消す派ですか?というわけで、今度は常夜灯だけの状況で撮影です
わずか0.5Lx。ここまでくると、本も当然読めません
で、さっそく比較しようとしたんですがここで問題が
第1回目で説明した通り、カメラは光が不足すると電気の力でドーピングを行って感度を上げるとともに、光の取り込み時間を延ばすことで少ない光で何とか対応しようとします
まぁその結果、ノイズが発生するんですね
【第1回】ノイズや解像度の詳しい説明、まだ見てない人はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
しかしXperia Z5、感度を上げるドーピング設定の幅が少ない、少なすぎる
界〇拳的に言うと、界王〇3倍までしか使えない、そんな感じ
これじゃあ、ギャ〇ック砲で地球が壊されてしまうじゃないか。というわけで、ノイズ云々以前に明るく撮れませんでした。ダメじゃん
そして、iPhone8。Xperia Z5よりはマシですが、画質をしっかり比較するところまでは明るくなりません。こっちも修業が足りてない。あかんわ
えー、画質を比較したかったのですが、画質以前の問題で企画倒れになってしまいました。思っていた以上にスマホで対応できる幅が狭かったです
より光を取り込む時間を延ばす機能を追加するアプリでもインストールすれば多分対応できるんですが、めんどくさいのでしません
スマホだとなかなかこの辺の設定が付いてる機種少ないんですよね
ちなみに、光を長時間取り込む撮影をバルブ撮影と言ったりします。星空の撮影とかでよく使われる機能です
一眼カメラなら10年前のモデルでもまず間違いなく付いてますし、デジカメでもできる機種の方が多いと思います
このような機能がついているスマホ、もしくはiPhone11のようにナイトモードと呼ばれるHDRの夜間バージョンみたいな合成機能が追加されているモデルなら、おそらく静止物なら初期機能でもなんとか明るく撮れますが、結局動くものには対応できません
というわけで、今回は残念ですが色や明るさを合わせる意味もないので、撮ったまま、ありのままの姿をご覧ください
えー、学校の怪談みたいな写真になってしまいました
iPhone8の方がまだ感度設定の幅がある分マシではありますが、拡大しなくても分かるくらい解像度も劣化しノイズまみれです
画質の良し悪しとはちょっとズレる話ですが、設定の幅が広いiPhone8の方が状況への対応力は上で優秀と言えますね
次に、スマホに合わせた設定で撮ったミラーレスの写真いってみよう↓
まぁ、初めから分かったうえでやってたんですけど、ブログ上じゃノイズもほぼ分からないレベルということで、状況が悪化すればするほどスマホとは比較になりません
結論にたどり着くまで長くなりましたが、ミラーレスとスマホの差がしっかり伝わったかと思います
僕たちの、この長い旅路は無駄ではなかったんだ!よね?
ちなみに、たとえ拡大してもノイズは目立ちませんし、文字もはっきり見えます
圧倒的じゃないか、我が軍は!ってやつですね
スマホで対応できる明るさの範囲とノイズ量
その通り、機材は適材適所です。対応できる明るさの範囲を把握していれば、別にスマホで対応できるシーンも当然あるのです
というわけで、ミラーレスが暗いところに強いのは分かったけど、スマホならどの暗さまでキレイに撮影できるの?っていう問いに対して、このブログなりに答えを出したいと思います
まず、初めに理解して頂かないといけないことがあります
それは、キレイかどうかっていうのは、メチャクチャ主観で人によって基準がバラバラであるということ
なので、キレイかどうかよりはまだ客観的な、ノイズの量を基準に判断していこうと思います
また、パソコンの大きな画面で見る場合とスマホの小さな画面で見る場合でも、ノイズの見え方はかなり変わります
なので、今回はパソコンの画面で見ても、多くの人が気にならないノイズ量を基準に話をすすめていきましょう
既にお話しした通り、ノイズ量はカメラが取り込める光の量に概ね比例して減っていきます
例えば、今回比較に使用したミラーレス機だと、スマホの40倍以上の光を取り込むことができます。まぁ、差が開いて当然ですね
で、レンズにもよるんですが、入門用のミラーレス機、例えば私が愛用していてイチオシなPanasonic のGF10でもスマホの10倍以上は光を取り込めます
さっそく、これによってどのくらい対応できる場面に差が出るのか、見ていきましょう
1. 料理とか動かない被写体の場合
先ほどもチラッと触れましたが、暗くなるとノイズ以外にもう1つ、写真がブレやすくなるという重大な弊害が発生します
【第1回】ノイズや手ブレの関係について、まだ見てない人はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
ですが、この辺を掘り下げるとややこしくなるので、手ブレは何とか対策するとして話をすすめますね。カメラの重さで手が震える人は、筋トレしてください
いきなり結論で恐縮ですが、入門用ミラーレスでも静止物ならだいたい1Lx程度まで対応可能です
さっきの検証の2枚目を何とか対応可能かどうかってところですね
一方スマホは、入門用ミラーレスと比べると取り込める光が10分の1弱なので、単純に10Lxを超えていれば何とかなるという計算です
ちょっとピンと来ない人は、さっきの暗所比較1つ目のスマホの写真がちょうど10Lx程度の写真なので、見返してみてください
実際、スマホで撮った写真、拡大されていない状態ならパソコンの画面で見てもそこまでノイズは気にならなかったでしょ?
一応、この写真でギリギリセーフかアウトっていうくらいの基準です
当然、これより明るいシーンでもノイズが出ないわけじゃないので、人によっては気になる人もいるでしょう
その場合、その人にとってはスマホは10Lxでは使えないという話になるので、当然もっと良いカメラが必要になるという事です
【本当参考】細かい設定が気になる人のために、想定している設定を一応記載しますね。現行のマイクロフォーサーズ機でF値1.7(T値2.0)の換算30mmレンズを使用、ISO1600まで許容、測光は初期設定で被写体は中間色とし、シャッター速度はスマホに合わせて1/8秒です。3段程度の手ブレ補正がある機種なら、撮影者の技術にもよりますがギリギリブレないレベルですね
2. 子供とか動く被写体の場合
えー、記事を書く上で凄く迷ったんですが、「暗い場面」って表現を控えて、結構「光が足らない場面」って書き方をしていたのに気づきました?
実は、別に暗く無くても相手が動く物の場合、光を取り込む時間を短くしないとブレるんですよね
例えば、普通に電気をつけた部屋でネコや子供が遊んでるところ、ありがちですよね。猫じゃらしのオモチャでジャンプさせたりね
でもね、スマホだともう室内で電気付けてても厳しいっす。iPhone11のナイトモードとか全く関係なく厳しいっす
相手が動くものだったり、手ブレを気にしだすとカメラに求められる性能は格段に跳ね上がります
繰り返しますが、撮影で相手が動く場合、仮にあなたがしっかり止まっていたとしても、光が足りないと相手がブレちゃうんですよね
相手のブレに対しては手ブレ補正機能は全く無意味ですし、三脚等も当然効果はありません
いや、そりゃハイチーズ!とか言って動きを止めればもう少し少ない光量でも大丈夫ですけど、普段の自然な姿を撮りたかったら、純粋にカメラの性能を上げるほか無いのです
例えば子供を撮る場合、別にそこまで動き回っていないときでもブレさせずに撮影するためには、料理などとかを撮るときより約10~20倍近くの光量が必要になります
なので、入門用のミラーレスでも20Lx程度までですし、スマホだと200Lx必要なので、一般的な室内でもかなり厳しくなります
また、走り回っているネコや子供だとさらにブレやすくなるので、さらに5倍ほどの光量が必要になります
入門用のミラーレスでも100Lxまでとかなり怪しくなります。スマホは1000Lx以上の光量が必要となるので室内は完全にアウトになります
まぁ、多くのスマホはここを調整する設定が無いので、カメラ性能以前にそもそも対応できないんですけどね
子供とかを撮る人は、やっぱり素直にミラーレスをオススメしたいですね
【本当参考その2】動き回っていない子供や猫→シャッター速度1/100秒 程度を想定。走り回ってる子供、1/500秒 程度を想定
まとめ
いやー、また脳にダメージを負うレベルで長かったですが、ついてきてくれましたか?
今までの話を簡単にまとめると、こんな感じになります
明るさを基準に作ったので、水族館の静止物はスマホでも△になってますけど、魚は静止物じゃないので、現実的にはスマホじゃ水族館の薄暗い場面では無理です
動く物ですんでね、iPhone11とかのナイトモードも当然無意味です。水槽の中の流木とか撮るなら大丈夫ってことです
例えば、館内のほぼ全域が暗い大阪の海遊館とかは絶望的ですし、同様に暗い場所が多い名古屋港水族館でも使えるシーンは限られます
先ほどもお話しした通りある一定より暗くなるとスマホはもう光を集めるのに必死です
上の方にミラーレスで撮った名古屋駅の夜景があったと思いますが、走ってる車もブレずに止まって写ってましたね?
iPhoneで同じように撮った夜景写真をネットとかで探してもらうと分かると思いますが、歩行者や車など動く物が写ってると、赤信号でもない限りまず間違いなくブレてます
どうしようもないんですよね
逆に、三脚とかありきでもっと光を取り込む時間を延ばして良くて、車とかのブレを気にしないなら、ミラーレスと高級デジカメは静止物に関しては、0.5Lxの状況でも全て〇になります
スマホも、先ほど言ったバルブ撮影やナイトモードに対応していれば、静止物に関しては改善が狙えるでしょう
なんか、まとめまで長くなってというか、まとまってなくてすみません
個人的には室内で過ごしている子供をキレイにブレずに撮れるかどうかっていうのが1つの基準になりますが、表のとおりスマホ以外なら対応可能
スマホだと、iPhone11だろうがなんだろうが現時点では対応しきれません
残念ながら、スマホが進歩しても光が足りない状況での動体へ対応するのは当分困難でしょう
ミラーレスだけじゃなくて高級コンデジだとどうなるかとかも気になる人もいると思うので、高級コンデジでも暗さに強いモデルを表に入れてみました
ちなみにこれ、同じSONY 高級コンデジの最新モデルRX100M7とかだと暗さに弱くなってるので話が変わってきます
今度また別記事でデジカメとミラーレスの比較もやりたいと思いますので、お楽しみに
さて、光とカメラの密接な関係、なんとなくご理解いただけたでしょうか
カメラ性能について特に重要な部分を3回にわたって話せたので、今度は実際のカメラ選びやもっと詳しい部分についての記事を書いていきたいと思います
以上、また見てね。ひぃ~ つ、つかれたぁ
第1回目 スマホとミラーレスの画質の差はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone/
第2回目 スマホとミラーレスの撮れる範囲の差はこちら↓
https://korokorocam.com/ichigan-vs-iphone2/
一眼レフとミラーレスで迷っている人はこちら↓
https://korokorocam.com/mirrorless-vs-reflex/
2019年秋 オススメのミラーレスはこちら↓
https://korokorocam.com/best-mirrorless/