【オールドレンズ入門-②】オールドじゃないオールドレンズを楽しもう ~現代のMFレンズ~

 

オールドじゃないオールドレンズ?

 

 

な・・・何を言っているのか わからねーと思うが あるんです

 

 

往年の名玉の復刻版や、レンズの味を楽しむような目的で製造されているレンズ、中華製の格安MFレンズなど、色々あります

 

 

なんにしろ、オールドレンズの世界に飛び込みたくても、状態が怪しかったり、そもそも定価も無いので割高な値段設定だったり、ゴミをつかまされる可能性は否定できません

 

 

例えば、あなたがふらっと訪れたブログで見つけたステキなオールドレンズ

 

 

でも、いかんせん数十年以上前のレンズなわけで、同じ状態のレンズはこの世に2つとありません

 

 

カビや曇り、バルサム切れなどの状態の悪化はもちろん、パッと見は問題無さそうでも、既に誰かにバラされ適当に修理されていて本来の性能を発揮できない可能性もあります

 

 

一方、今回紹介するオールドレンズっぽい現代レンズであれば、新品なら状態は間違いなく問題ありませんし、誰が買っても描写に差も生まれません

 

 

ええ、新品ですのでアマゾンとかで普通に買えます

 

 

当然こちらもマニュアル操作だったりするんですが、純正の最新レンズなんかよりは断然安いものが存在します

 

 

また、基本的にミラーレスで使うにはアダプターが必要な点も一緒ですが、最近のミラーレスに合わせてアダプター不要で使用できるものも存在しています

 

 

ちょっとマニアックな世界になりますが、安心してオールドレンズっぽさを味わいたいならぜひチェックしてみてください

 

 

【第1回】そもそもオールドレンズって何?って人はこちら↓

https://korokorocam.com/oldlens/

【第3回】SONYのミラーレスでオールドレンズをAFで使う方法はこちら↓

https://korokorocam.com/oldlens-lm-ea7/

【第4回】オールドレンズの格安超望遠で月を撮るはこちら↓

https://korokorocam.com/old-mirror-lens/

 

 

1. コシナ

 

日本の光学メーカーで、設立は1959年。各社へOEM生産を行っており、確かな信頼性とブランドを誇ります

 

 

そして、世界最古の光学メーカーとして、カメラ好きの間では有名なVoigtlander(フォクトレンダー)の商標使用権を持っているので、現在もかつての名玉と同じ名前でレンズを生産しています

 

 

 

沈胴式のレトロ感溢れるHELIAR 40mm F2.8とか、色々コレクター欲求を刺激するラインナップになっていて、油断しているとマジで危ない、財布的な意味で

 

 

特に、NOKTON classic シリーズは、見た目も完全にオールドレンズっぽいですし、値段もリーズナブルで明るい

 

 

描写も相まってまさに当時のレンズを現代によみがえらせたような印象

 

 

最近のAFレンズと違って、基本的に壊れにくいのでまさにレンズ資産。リセールでの価格も落ちにくいので、ぜひ手に取ってみてほしいですね

 

 

ちなみに、最初に紹介したHELIAR 40mm F2.8はピントリングすらついていないので、普通のアダプターで使用するとピントが無限遠固定になってしまいます

 

 

不便なので、ピント調整機能が追加されたヘリコイド付きのアダプター、もしくはAF化アダプターの用意をオススメします

 

 

ただ、現時点ではAF化アダプターはSONY Eマウント用の物しか存在していないので、SONY以外の人は諦めてマニュアルで使用するしかありません

 

 

NOKTON classic 40mm F1.4 SCの商品レビューはこちら↓

https://korokorocam.com/nokton-classic-40sc/

SONYのミラーレスでオールドレンズをAFで使う方法はこちら↓

https://korokorocam.com/oldlens-lm-ea7/

 

 

 

ちなみに、NOKTON classicは40mmと35mmがありますが、レンズ構成はどちらも変形ダブルガウス型、描写も基本的には結構似てます

 

 

35mmの方が昔ながらの定番画角ですし値段は高いですが、好きな画角を選べば問題無いかと

 

 

なお、マルチコーテイング(MC)とシングルコーティング(SC)の2種類が存在しています

 

 

よりオールドレンズっぽい描写が良い人はSCがオススメです。両方所有歴がありますが、SCの方がなんか淡くて儚い印象です

 

 

あと、フォクトレンダーシリーズの中には、SONY Eマウント版のレンズも存在しています

 

 

ですが、個人的には素直にVMマウントを買ってアダプター経由で使用することをオススメします

 

 

Eマウント版には電子接点があって、Exif情報が記録されるなどのメリットはありますが、他のメーカーのミラーレスにつけられなくなりますし、AF化もできません

 

 

また、マイクロフォーサーズ専用のMFレンズも作っています

 

 

そちらもちゃんとフォクトレンダーの名前が付いていて、しかもF0.95とメチャクチャ明るいレンズとなっています

 

 

マイクロフォーサーズでも、圧倒的なボケを簡単に手に入れられるので、ボカしたい人にもオススメですね

 

 

2. 中一光学

 

三竹光学のMitakonをOEM生産していた中国メーカーです

 

 

そもそも三竹光学ってなんやねん、ってとこですが、私も最初なんやねんって思ったので省略です

 

 

 

フジフィルムやSONYなど、各種ミラーレス向けのアダプタの要らないF0.95の鬼明るいマニュアルレンズとか尖った商品を多く揃えていて魅力的

 

 

しかもF0.95なのに値段も5万円~10万円以下と格安

 

 

F0.95ですよ?F0.95のレンズと言えばLeicaのNoctiluxが有名ですが、マニュアルレンズですけど普通に100万円超えてますからね

 

 

最近NIKONが自社フルサイズミラーレス用に58mm F0.95を出して話題になりましたが、AFレンズとは言えこちらもやっぱり100万円超えてるので、本当格安です

 

 

なお、SONYユーザーの方は少し注意が必要で、Eマウント用を買ってしまうと先ほどチラッと話したAF化は出来なくなります

 

 

CANON一眼レフ EFマウント用を購入し、ライカMマウントに変換するアダプターを噛ませば使えるレンズもあるので、AF化を考えている人はご注意ください

 

 

またF2程度のレンズで良ければ2万円程度からあるので、そちらも見てみてくださいな

 

 

 

また、マイクロフォーサーズ専用の25mm F0.95レンズとかもあるので、NOKTONの25mm F0.95が予算オーバーな人も要チェックです

 

 

所有してましたが、NOKTON同様にマイクロフォーサーズとは思えないくらいボケて、乱れた描写も楽しめます※機種によっては後玉が長すぎて装着できない場合があるので、やっぱり要チェック

 

 

ちなみに、フォーカルレデューサーアダプターも作っています

 

 

普通、APS-Cセンサーのミラーレスでフルサイズ対応のオールドレンズを使うと、周辺がカットされてレンズ全体の描写を楽しめないですよね?

 

 

それを解決してしまうのがこのフォーカルレデューサーって逸品

 

 

レンズが結ぶ像を補正レンズが縮小し、APS-Cのサイズに合わせてしまう、そんなアイテムです

 

 

フォーカルレデューサー自体は色々なメーカーから出てるので、フルサイズデビューする気はないけどオールドレンズを楽しみたい方は探してみてください

 

 

こちらもマイクロフォーサーズ用も用意されています。「焦点工房」が輸入販売を行っているので、焦点工房のホームページやAMAZONなどから購入可能です

 

 

焦点工房の公式ページ↓ 

http://www.stkb.jp/

中一光学の公式ページ↓

http://www.zyoptics.jp/

 

 

3. 七工匠

 

中一光学同様に中国メーカーで、「焦点工房」が輸入販売を行っています

 

 

後述しますけど、Amazonで見かける本当に謎な中華製レンズとかと似てる物もあるので、製造元一緒じゃねーの?とか思ったり

 

 

良くも悪くも大陸の緩さを感じます

 

 

パッと見のスペックは中一光学ほど尖って無くてF値も控えめですが、だいたい全部クセ玉で描写はオールドレンズを髣髴とさせます

 

 

で、値段はリーズナブル

 

 

APS-C用なら1万円くらいから新品が買えてしまいますし、フルサイズ対応の物でも2万円半ばくらいからあります

 

 

まぁ、私ならリセール価格などを考慮して、数万円のっけてコシナにしますが、とりあえず値段を抑えてオールドレンズっぽさを試してみたい人には良いかも知れません

 

 

4. その他メーカー

 

入手性が良くてネット上に作例も多いオススメのメーカーを先に3つ紹介しましたが、新品のMFレンズを販売しているメーカー自体は多数存在しています

 

 

ただ、SAMYANGとかレベルになるとオールドレンズではなく普通のMFレンズ

 

 

安原製作所やLENSBABYとかはどちらかというと特殊レンズなので、オールドレンズっぽいメーカーだけ簡単に紹介します

 

 

KOWA

 

まぁ、みんな知っているKOWAです

 

 

全くカメラ関係ないですけど、キャベジンで有名ですね

 

 

実は、KOWAはPROMINARの名前で双眼鏡やレンズも作っていて解像度に定評があります

 

 

というわけで、別にオールドレンズっぽくは無いですし、望遠レンズでは無い普通の単焦点はマイクロフォーサーズ用しか作っていません

 

 

解像度抜群の光学性能を体験したい人はどうぞ

 

 

HandeVision

 

Ibeluxという名前でF0.85という驚異の明るさと重さのレンズを発売して話題になったところです。中国とドイツの共同会社みたいですね

 

 

こちらも焦点工房が輸入販売を行っています

 

 

木下光学研究所

 

各社にOEM供給を行っていて確かな技術力で有名な富岡光学の流れを組む日本の光学メーカー

 

 

富岡光学のTOMINONレンズの復刻モデルともいえるKISTARを販売しています

 

 

富岡光学は、京セラコンタックスのツァイスなんかを作っていたため、オールドレンズを少し齧ると気になる存在ではありますが、正直10万円オーバーと値段も安くは無い

 

 

沼に肩までつかったくらいでチャレンジしてみてください

 

 

NEEWER、 Hengyijia、Meike、HUABAN 他

 

Amazonなどで出回る正体不明の中華レンズ

 

 

NEEWERは格安ストロボが評判良かったり、色々カメラ用品を出してはいますが、レンズに関しては調べても素性が分かりませんでした

 

 

七工匠よりも更に安いので、とりあえず遊んでみるのには良いかも知れません

 

 

まとめ

 

オールドレンズ道の少し脇道のお話をしてみましたが、正直オールドレンズもMFレンズも数が多すぎてすべてを把握するのは困難

 

 

結構直感が大事な世界ですので、色々なレンズを手に取ってみてください。でまぁ、良いのが見つかったら独り占めせずに教えてくださいね

 

 

以上、オールドじゃないオールドレンズでした

 

 

【第1回】そもそもオールドレンズって何?って人はこちら↓

https://korokorocam.com/oldlens/

【第3回】SONYのミラーレスでオールドレンズをAFで使う方法はこちら↓

https://korokorocam.com/oldlens-lm-ea7/

【第4回】オールドレンズの格安超望遠で月を撮るはこちら↓

https://korokorocam.com/old-mirror-lens/

NOKTON classic 40mm F1.4 SCの商品レビューはこちら↓

https://korokorocam.com/nokton-classic-40sc/